2013年総会での特別決議

この秋、「反核医師のつどい」を大成功させ、北海道から反核・反原発のうねりをつくり出そう

全道の医師・歯科医師・医学生・歯学生のみなさん

東日本大震災から二年あまりがたち、東北地方にも復興のきざしは見え始めていますが、東京電力福島第一原子力発電所の事故はいまだ「収束」のメドがたたず、放射能汚染水の増加など深刻な事態がつづいています。政府・財界は北海道泊原発を含む全国の原発の再稼働や原発輸出を目論んでいますが、原発そして核兵器のない世界こそ、安全で持続可能な世界ではないでしょうか。

また、日本政府はこの四月、ジュネーブで開催された二〇一五年NPT再検討会議第二回準備委員会で、南アフリカやスイスなど八十カ国が賛同した「核兵器の非人道性を訴える共同声明」に、「いかなる状況でも核兵器が二度と使われないことが人類存続の利益になる」という表現が日本の安全保障政策と一致しないとして、署名を拒否しましたが、これは唯一の被爆国としての責務を放棄するものといわざるをえません。

今こそ、核兵器のない世界の実現に向け、核兵器禁止条約(NWC)の交渉開始の声を大きく上げようではありませんか。私たちは、NWCの実現をめざす核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)を、世界の多くの人々と共同してすすめる決意です。

第二次安倍政権が誕生して半年、憲法改正の要件を緩和する第九十六条の改憲には改憲派の学者からも痛烈な批判が相次ぎ、侵略戦争を美化する歴史認識には欧米からも非難が噴出するなど、深刻な矛盾と破綻に直面しています。安倍暴走政治に終止符を打ち、非核と脱原発の日本を実現するためにも来月の参議院選挙は重要なチャンスです。

ことし九月二十一・二十二日には、第二十四回「核戦争に反対し、核兵器の廃絶を求める医師・医学者のつどい」(反核医師のつどい)が九年ぶりに北海道札幌市で開催されます。北海道の医師・歯科医師のみなさん、そして医師・歯科医師をめざす学生のみなさんが、ひとりでも多く、私たちの運動に結集していただくことで「反核医師のつどい」を大成功させ、反核・反原発のうねりをこの北海道からつくり出そうではありませんか。

二〇一三年六月二十二日

核戦争に反対する北海道医師・歯科医師の会 第二十五回総会

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